お金がないから投資できない、
は間違い。
100万円の作り方と、負けない運用の始め方
種銭を作る仕組み・最初の一歩の踏み出し方・-10%ルールで退場しない投資術
「お金がないから投資できない」——そう言って止まっている人がいる。おそらく悩みはもっと手前の、そもそも手元にお金が残らないことなのではないか。でも大丈夫だ。まず手元に100万円を作ることから始めよう。そしてそのお金を、負けない方法で動かし始める。その方法とは――
なぜ100万円が目安なのか
ミニ株や積立投資なら100円から始められる。でも個別株で本格的に資産を育てていくための「核」として、100万円という種銭を持つことには明確な意味がある。
100万円あるとできること
① 3〜5銘柄に分散して買える——1銘柄に集中するリスクを避けられる
② 買う時期をずらせる——一括ではなく時間分散できる
③ 心理的な余裕が生まれる——少額すぎると値動きに過剰反応してしまう
④ -10%ルールが機能する——後述する「負けない運用」の土台になる
お金の考え方・貯金の仕組み・インフレの話については、「お金の悩みを解決したい人へ――お金の思考法」で詳しく解説している。この記事ではそこから一歩進んで、100万円を作る具体的な方法と、作った後の動かし方に絞って伝える。
100万円を作る。貯金の仕組みを設計する
逆算から始める
「いつまでに100万円」を決めてから、毎月の積立額を逆算する。目標から逆算することで、「毎月いくら貯めればいいか」が具体的な数字になる。
| 目標期間 | 必要な月積立額 | 手取り25万円での割合 |
|---|---|---|
| 1年(12ヶ月) | 約83,000円 | 約33% |
| 2年(24ヶ月) | 約42,000円 | 約17% |
| 3年(36ヶ月) | 約28,000円 | 約11%(現実的な目安) |
| 5年(60ヶ月) | 約17,000円 | 約7% |
※手取り25万円は25歳男性の目安。利息考慮なし。
先取り貯金を「自動化」する
「使って余ったら貯金する」では貯まらない。給料が入った当日に、決めた金額が自動で貯蓄口座に移動する仕組みを作る。これが「先取り貯金」だ。意志の力に頼らない。
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📌 本多静六の「4分の1天引き貯金」。日本の大富豪・本多静六は25歳から収入の4分の1(25%)を強制的に先取りし続けた。15年後の40歳には、利息と配当だけで自分の年収を超えたという。自動化の究極形として参考にしてほしい。
最大の関門|「損したくない」をどう乗り越えるか
種銭ができた。さあ投資へ——その瞬間に誰もが感じる感情がある。「失敗したらどうしよう」「難しそう」「まだ早い気がする」。
人間は本能的に、利益を得る喜びより損失の痛みを約2倍大きく感じる(プロスペクト理論)。これは性格の問題ではなく、人間の本能だ。だから乗り越え方も、感情論ではなく「仕組み」で解決する。
100万円ができたら|負けない運用の始め方
まず5銘柄に分散する
100万円を1銘柄に集中するのは危険だ。1社の業績悪化・不祥事・業界の逆風が直撃する。3〜5銘柄・異なる業種に分散することで、1銘柄の下落が全体に与えるダメージを小さくする。
KABU気流・-10%ルール
このメソッドの考え方は、「大きく負けない」ことを最優先にして、少しずつ勝ち方を覚えていく。
まず100万円を5銘柄に分散して投資する。全額を使う必要はないが、分散して持つ。
購入後、1〜3ヶ月が経過したら全体の損益を確認する。ただし期間を待つ必要はない。全体が-10%(90万円以下)になった瞬間、即座に全銘柄を売却する。
これが、このメソッドの一番重要なルールだ。
残念な結果で、資産が減ったことにショックを受けるだろうが、ここでやめてはいけない。売却したら終わりではない。また10万円を貯め直して100万円に戻し、再スタートする。
理想は、期間を過ぎたあと100万円より少し増えている状態だ。増えているものは売らずに伸ばす。逆に、足を引っ張っている銘柄があれば選手交代する。伸びているが鈍い銘柄は利確して、別の銘柄に乗り換える。そのときに、含み損の銘柄と相殺するというのもありだ。
目標は「100万円を堅持すること」ではなく、「100万円を基準に少しずつ増やしていくこと」になる。110万円、120万円と基準額を上げていき、その額を堅持しながらまた増やす。減れば-10%ルールに従い、また基準額に戻してから再挑戦する。この繰り返しが、株式投資の勝ち方を体で覚える、最も確実な近道だと私は思っている。
| 状況 | 行動 |
|---|---|
| 即撤退全体が-10%(90万円以下)になった | 期間問わず全銘柄を即売却。10万円を貯め直して基準額に戻してから再スタート |
| 継続1〜3ヶ月後、全体がプラス・全銘柄好調 | そのまま伸ばす。利確を急がない |
| 選手交代全体はプラスだが足を引っ張る銘柄がある | その銘柄だけ切る。伸びている銘柄はそのまま保有継続 |
| 調整伸びているが鈍い銘柄がある | 利確して含み損の銘柄と相殺、または別の銘柄に乗り換え |
📌 大きく負けないことが、長く続けるための最大の条件だ。100万円を基準に増やし、減れば戻し、また挑戦する。この繰り返しで、少しずつ株式投資のコツが掴めてくる。
初心者が最初に選ぶべき銘柄の方向性
-10%ルールを運用するなら、値動きの激しい銘柄は最初に避けた方がいい。
配当株・高配当株の具体的な選び方は「配当・優待入門」で、個別株の選び方は「個別株入門」で詳しく解説している。合わせて読んでほしい。
株は3勝7敗でいい。10回のうち7回負けても、負けを小さく切り、勝ちを大きく伸ばせば、生涯収支はプラスになる。そのためには、大きく負けないことが何より大事だ。
-10%ルールは、そのための仕組み。感情で持ち続けない。「もう少し待てば戻るかも」という思い込みが、大きな損失につながる。含み損が膨らんでいる銘柄を持ち続けることほど、精神的に消耗することはない。早く切って、次の宝を探す方が、ずっと楽しい。
100万円を堅持する、という発想は地味に見えるかもしれない。でも退場しなければ、続けられる。続ければ、上達する。投資は経験を積むほど、判断の精度が上がっていく。
種銭を作ることも、-10%で切ることも、最初は勇気がいる。でもその小さな一歩の積み重ねが、数年後に確かな差になっている。
── KABU-KIX
退場しなければ、続けられる。
続ければ、上達する。
大きく負けないことが、最大の戦略だ。
── KABU気・景気は気
| ステップ | やること | ポイント |
|---|---|---|
| ①逆算する | いつまでに100万円かを決めて月積立額を出す | 3年なら月約28,000円が目安 |
| ②自動化する | 給料日当日に貯蓄口座へ自動送金を設定 | 意志に頼らない仕組みを作る |
| ③分散する | 100万円を3〜5銘柄・異なる業種に分ける | 1銘柄集中は避ける |
| ④-10%ルールを守る | 全体が90万円を割ったら即全部切る | 期間より損失が優先。待たない |
| ⑤再スタートする | 10万円貯めて100万円に戻してから再挑戦 | 退場しなければ続けられる |
本記事には一部アフィリエイトリンクを含みます(楽天証券)。本記事は投資・資産形成に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品・銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。掲載しているシミュレーション・運用方法は参考例であり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。実際の投資判断はご自身の責任において行ってください。本記事の情報に基づく判断の結果について、KABU気は一切の責任を負いかねます。