NISAはやった方がいいの?
2026年、正直に答えます
「NISAって聞くけど、結局やった方がいいの?」──この疑問を持つ人は多い。銀行員にも、ファイナンシャルプランナーにも、SNSにも、みんなが「やれ」と言う。でも、なぜやるべきなのか、自分の言葉で説明できる人は少ない。この記事では、数字と仕組みを使って、正直に答えます。
そもそもNISAとは何か
NISAとは、株や投資信託で得た利益を、非課税にする国の制度です。
通常、投資で利益が出ると、国に約20%(正確には20.315%)の税金を払わなければなりません。たとえば100万円の利益が出ても、手元に残るのは約80万円です。NISAの口座を使えば、この税金がゼロになります。
2024年から「新NISA」がスタートしました。
旧制度との最大の違いは、非課税期間が「無期限」になったこと。
以前は5年・20年という制限がありましたが、新NISAでは一度買ったものを何十年でも非課税で持ち続けられます。
さらに、売却すれば非課税枠は翌年以降に再利用可能です。一度使ったら終わりではありません。
税金の差は、長期では「巨大」になる
「20%の節税」と言われてもピンとこない人のために、具体的な数字で見てみましょう。
毎月5万円を、年利5%で20年間積み立てた場合を比べます。
| 比較項目 | NISA口座 | 特定口座(課税) |
|---|---|---|
| 元本(投入総額) | 1,200万円 | 1,200万円 |
| 20年後の運用資産 | 約2,055万円 | 約2,055万円 |
| 利益 | 約855万円 | 約855万円 |
| 税金(約20.315%) | 0円 | 約174万円 |
| 手取り金額 | 約2,055万円 | 約1,881万円 |
※年利5%はあくまで仮定であり、実際の運用成果を保証するものではありません。運用結果は市場環境により異なります。
📌 差額は約174万円。これが「NISAをやる意味」です。同じ投資をするなら、税金がかかる特定口座よりNISAを使った方が、ただそれだけで174万円多く手に残ります。
新NISAの2つの枠を理解する
新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2種類があります。難しく聞こえますが、使い分けはシンプルです。
| 比較項目 | つみたて投資枠 | 成長投資枠 |
|---|---|---|
| 年間上限 | 120万円 | 240万円 |
| 生涯上限 | 600万円(合計1,800万円) | 1,200万円(合計1,800万円) |
| 対象商品 | 金融庁が認定した投資信託のみ | 株・ETF・投資信託など幅広く |
| 向いている人 | 初心者・積立をコツコツしたい人 | 個別株や海外ETFに興味ある人 |
| 初心者のおすすめ | ◎ まずここから | 慣れてから活用 |
初心者は「つみたて投資枠」から始めるのが正解です。対象商品は金融庁が厳選しているため、極端にリスクの高い商品が入っていません。毎月一定額を自動で買う「積立設定」をしておけば、あとは放置でOKです。
「やらない」のもリスクである
「投資はリスクがある。預金なら安全」──この考え方は、今の日本では半分しか正しくありません。
インフレが続く現代では、銀行に預けたままにしているだけで、お金の実質的な価値は毎年少しずつ下がっています。2024〜2025年の日本の物価上昇率は、ピーク時に3〜4%を超えました。定期預金の金利が0.1〜0.2%程度の時代に、インフレ率3%が続けば、毎年実質2〜3%ずつ資産が目減りしているのと同じです。
「動かないこと」にも、コストがかかっている。
景気は「気」です。お金も、止めていれば腐る。流れの中に置いてはじめて、価値を持ち続ける。NISAは、その流れへの入口です。
NISAを始める5つのステップ
SBI証券・楽天証券などが使いやすく、手数料も安い。スマホで申込み完了。
証券口座の中でNISA口座を開設する。一人一口座のみ。無料。
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などの低コスト投資信託が定番。
月3,000円からでも始められる。最初は少額でOK。
長期投資は「忘れる力」が大事。毎日値動きを見ると感情で売ってしまう。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| NISAとは | 投資の利益に税金がかからない国の制度 |
| 新NISAの特徴 | 非課税期間が無期限・生涯枠1,800万円・売却で枠の再利用可 |
| 2つの枠 | ①つみたて投資枠(初心者向け)②成長投資枠(中〜上級者) |
| 初心者の始め方 | ネット証券でNISA口座→オルカン/S&P500を積立設定 |
| 税制上のメリット | 20年積立で最大174万円以上の税負担を削減できる可能性(年利5%仮定) |
| やらないリスク | インフレにより預金の実質価値が毎年目減りする |
| 最低積立金額 | 月100円〜(証券会社による) |
| 注意点 | 元本保証はない。短期での損失の可能性あり。税率は正確に20.315% |
「やるかやらないか」ではなく、
「いつ始めるか」だけが問題だ。
── KABU気・編集部より
本記事は投資に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。掲載している数値・シミュレーションは将来の運用成果を保証するものではなく、投資には元本割れのリスクを含みます。実際の投資判断はご自身の責任において行ってください。また、税制・制度の詳細は変更される可能性がありますので、最新情報は金融庁・各金融機関の公式情報をご確認ください。本記事の情報に基づく投資判断の結果について、KABU気は一切の責任を負いかねます。